梅田から西へ約1km、近代的な高層マンションと、古くからの下町が混在している街、福島。
西暦901(昌泰4)年、かの菅原道真が大宰府へ左遷される道中、いにしえより
餓鬼島と呼ばれていたこの地に立ち寄ったそうな。
その際に
餓鬼島では縁起が悪いので
福島と改名したのだとか、はたまた湿地を意味する
泓け島(ふけしま)を由来とする説などが、まことしやかに伝えられている。
そんな福島に、焼肉でも肉バルでもない、新しい肉の楽しみ方を提唱する
【pit master VAMOS】が、2016(平成28)年7月にオープンした。
ちなみにピットマスターとはBBQを料理する人のことだそうだ。
壁の代わりにビニールシートで覆われた店構えは、夏には屋内にあって開放的な気分を味わえることだろう。
ビニシーをめくって店内に足を踏み入れると、小学生のころ「はじめ人間ギャートルズ」や、「原始家族フリントストーン」で見て憧れた骨付き肉が…(笑)

物流パレットを改造した4人掛けテーブルは移動可能で、人数に応じて色んなレイアウトで対応してくれるらしい。

テーブル上にはステンレス製の食器や紙皿、そして主役のダッチオーブンがすでにセッティングされている。

サラダバーの隣にはワインや缶詰め、その裏のグルリではチキンが一羽まるまるローストされていて、否が応でもキャンプ気分が盛り上がるじゃないか♪

メニューは単品、コース取り混ぜ色々とあるようだ。



飲み放題ということで、まずは命の水からお願いした。
グラスではなく、プラカップというのもBBQ気分が盛り上がってイイ。

男女6人冬物語…始めますか(笑)
いただきます。

乾杯が終わり、ダッチオーブンのフタが開けられた途端、カレーのスパイシーな香りが周囲に広がった。
中には鳥取県の朝挽き大山どりが丸々一羽、2時間半もことこと火にかけられていたそうで、トングで摘んだだけでほろほろと身がほぐれていく。
見目麗しい女性陣がよそってくれると、盛り付けまで美しくなるんだな♪
繊維質が口の中でほどける大山どりは、さすが朝挽きだけあって肉質はシッカリしてて旨い。
さらにジックリ煮込まれた野菜の甘みがしみ出たスープが秀逸だ。
ダッチオーブンカレー鍋 本来は名物の牛串や飯盒炊飯などに、2時間の飲み放題がついた4,500円コースの一品だが、この時は単品で提供していただいた。

途中でムネ肉のつくねを投入する。
このつくねがまたスープを吸って旨いんだな~♪

〆の麺、そのままでもモチロン、溶いた生たまごに浸けて食べても旨かった。
残念ながらこのカレー鍋は3月イッパイまでの提供とのことで、いま現在は他のメニューに変わっているはず…(。-∀-)

鍋のボリュームがすごくて、6人で食べても十分すぎるほどだ。
ビールばかりでは腹がふくれる。
ジャックダニエルをベースに天然蜂蜜、メープルシロップ、ナッツフレーバーなんかを加え、蜂蜜の風味と甘さが特徴のテネシーハニーのコーラ割り。
ご同輩はジンジャーだったか?ソーダだったか?
ジャック ハニー コーラ 500円
席を立ちトイレへ。
セメント打ちっ放しの手洗い場が遠く郷愁を誘う。

レモン石鹸なんて何十年ぶりだろう…
懐かしすぎて胸の奥が熱くなったじゃないか…(^▽^;)

わいのわいのと鍋をつついていると、『今からコレ焼きますんで!』と、ドテチンが棍棒を持ってやってきた…ウソ(笑)
イケメンの杉本代表が手にしているのはトマホークステーキ。
いわゆる牛の骨付きリブロースだが、あまりのデカさに恐竜でも仕留めてきたのかと思ったほどだ。
その見た目のインパクトから、ネイティブアメリカンの斧“トマホーク”と名づけられたそうな。

普段あまりウィスキーは飲まないが、ジャックダニエルのテネシーハニーともうひとつ気になったのが、アーリータイムズのブラインドアーチャーだ。
英語で目隠しをした弓矢使いという意味だそうで、伝説の英雄ウィリアム・テルが、目隠しをして息子の頭上のリンゴを射抜いたという話に由来しているのだとか。
青リンゴとシナモンの風味が感じられ、ユニークで爽やかな味わいのフレーバードウイスキーだった。
ちなみにテネシーハニーもブラインドアーチャーも、日本の酒税法ではリキュールとなっているが、どちらもれっきとしたウィスキーなんだと。
青リンゴハイボール 500円
生の塊りを見せてもらってから約50分、トマホークステーキが焼きあがってきた。
当たり前と言えば当たり前だが、なんとも肉肉しいビジュアルに、そのままかぶりつきたくなる心を抑えるのが大変だ。
メニューには目安として2ポンド(約907.2g)と書かれてはいるが、最低でも2ポンドの肉を使用しているという意味で、実際この時のは3ポンド近くあったらしい。
トマホークステーキ 6,500円 ハワイで食べたら2万円は下らないというステーキがこの値段…これはもう頼まない手はないが、二日前までの予約が必要な上に一日限定3組とのことなので、ありつけたらラッキーと思った方が良いだろう。
さらにこのステーキだけの注文も受け付けてないので、他にも色々と食べる中の一品として楽しむのがルール。

それにしても何とも美しいピンク色の断面、あふれ出す肉汁、すべてがパーフェクトじゃないか。

歳を取ってもこの艶めかしい脂身にはそそられてしまうんだな…(〃゚∀゚〃)

おぉっと…争奪戦が始まった。
悠長に写真を撮ってる場合じゃなさそうだ…

無事に赤身と脂の塊りをゲット♪
あれだけ分厚い肉なのに、なんという柔らかさだろうか。
それに噛めば噛むほど肉汁があふれてきて、口の中のダムが決壊しそうなほどジューシーだ。

前日からスパイスに漬けこまれてるだけあって、脂身の部分もまったく臭みがなく旨い。

ダッチオーブンカレー鍋とトマホークステーキで、なんとも至福な屋内バーベキューを楽しんだ〆は、これまたバーベキューのド定番、焼きマシュマロだ。
屋外に設置されたグリルで、それぞれ思い思いにマシュマロを炙っていく。
中には炭火に近づけすぎてファイヤーしている人がいたりして、初対面の人とも距離感がグッと近づけた気がした。
これは仕上げのイベントとしてはサイコーだな♪
ごちそうさまでした。

バーベキューって外でするものばかりだと思っていたが、こちらにうかがってその概念は大きく変わった。
冬でも十分に楽しかったが、ビニシーが取っ払われて開放感がさらに増す夏はもっと楽しいことだろうな。
仲良くなりかけたけどイマイチ距離を詰め切れていない、そんな気になるアノ人を誘って行ってみてはどうだろうか。
きっと帰り道には自然と手をつないでいる…はず…(^_-)-☆
◆ぐるなび
pit master VAMOS
ジャンル:キャンプ・アウトドア飯
アクセス:JR大阪環状線福島駅 徒歩3分
住所:〒553-0003 大阪府大阪市福島区福島8-1-1(
地図)
ネット予約:
pit master VAMOSのコース一覧周辺のお店:
ぐるなび (大阪)福島・野田・中之島×ステーキ情報掲載日:2017年4月2日
◆食べログ
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