明治時代初期、松島遊郭の後背地として、西の心斎橋と称されるほど栄えていたと言われる九条。
太平洋戦争末期の大阪大空襲により、区内の80%が壊滅状態となってしまった大阪市西区にあっては、九条も戦禍を免れることは叶わず、戦後も長らく低迷期が続いていたそうだ。
しかし近年、職住近接に適した高層住宅地としての再開発が進んだことで、小学校の教室が不足するほど人口増加の一途をたどり、かつてほどではないにしても賑わいを取り戻しつつあるという。
それまで1964(昭和39)年に開通した地下鉄中央線の駅しかなかったのが、西九条と大阪難波を結ぶ阪神なんば線が、2009年3月に開通したことも追い風となっていることだろう。
九条駅から阿波座方面に、中央大通り沿いを3分ほど歩いたところに【本格韓国料理 花水木】はある。

ちなみに花水木は別名アメリカヤマボウシとも呼ばれるミズキ科の木で、1912(明治45)年に桜の木を贈った返礼として、1915(大正4)年にアメリカから贈られたのが、日本へ来た初めと伝えられているそうだ。
一品料理のほか鍋料理も充実しているが、この日は10人ほどで訪れたので、コチラをよく利用している幹事が、飲み放題つき5,000円のコースを頼んでおいてくれた。



では、いつものように命の水から…
いただきます。

お通しは白子のおろし和え。
濃厚な白子を大根おろしでサッパリ食べる。
完成度の高いお通しに、後から出てくる料理に心が躍るな~♪

キムチの盛り合わせはスルメ(オジンオキムチ)、きゅうり(オイキムチ)、大根(カットゥギ)、白菜(ペチュギムチ)の4種類。

テーブルの上ではすでにホルモン鍋がグツグツと音を立てている。

コリコリのハチノスや、ムニュムニュで脂が甘いテッチャンなど、上質で臭みのないホルモンがタップリで旨い。
もう少し辛くして欲しいと頼むと、厨房から辛味噌や唐辛子の器を持ってきてくれたが、どれだけ足してもらっても辛さをまったく感じない…(;^ω^)
同席者が『これ以上は辛くて食えなくなる』と、顔面に大汗を噴き出しながら訴えるもんだから、仕方ないので最後は唐辛子の器に具をよそって食べていたが…(笑)

熱々で運ばれてきたのは卵蒸し焼き(ケランチム)。
ケランは鶏卵、チムは蒸すと言う意味で、日本の茶碗蒸しに近い食べ物だが、コチラは土鍋(トゥッペギ)を直接火にかけて、蒸し焼きのような状態にするので、滑らかさはなくフワフワした食感になっている。

続いてチヂミの登場だ。
表面はカリカリで中はふんわり、下味もちょうど良い感じについていて、これはいくらでも食べられそうなほど旨い!

この店ではマッコリも旨いと評判なので、聞けば飲まずにおられない。
確かに酸味と甘さのバランスが素晴らしく、イヤな臭みもまったくない、絶品と呼んでも良いぐらい美味しいマッコリだった。
あまりの旨さに何本もお代わりをしてしまい、お店に赤字を出させたんじゃないかと後で反省したほどだ…(^_^;)

んーと、これは何だ?
記憶にないがコースメニューに頼ると韓国風手羽先か?
豚肉のようにも見えるが、ネギでハッキリ分からない…(;^ω^)

するとこれは何だ?
手羽元の煮込みか揚げたもののような気もするが…
たぶんよく食いそうなオッサンの団体だったので、お店の大将が気を遣ってナムルの盛り合わせの代わりに、肉系の料理に振り替えてくれたのだろう。

黒マッコリも頼んでみたが、オッサン的にはフツーのマッコリの方が口に合っていたかな。

最後にチャプチェが出てきた。
柔らかく戻した唐麺(タンミョン)と呼ばれる春雨と、干しシイタケなんかを甘辛く味付けしてあって、白いごはんが欲しくなる一品だ。

今回は幹事が常連ということもあって、通常よりサービスも良かったと思うが、それを差し引いても本場のヨリサ(料理人)が作る、美味しい韓国料理に大満足させてもらった。
◆ぐるなび
花水木ジャンル:韓国料理
アクセス:大阪市営中央線九条(大阪府)駅4番口 徒歩3分
住所:〒550-0022 大阪府大阪市西区本田3-2-3(
地図)
周辺のお店:
ぐるなび 九条×韓国料理情報掲載日:2017年3月18日
◆食べログ
関連ランキング:韓国料理 | 九条駅(大阪市営)、九条駅(阪神)、ドーム前駅
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たまたまネットサーフィンをしていたら、こんなにもご丁寧に店のお話をして下さり、本当に感謝しかありません。見つけるのが遅くなってしまい申し訳ございません。。本当に有難う御座います。
コメントありがとうございます。
サッカー部OB会の役員会をするのに、後輩の郡くんにお願いしました。
こちらこそ美味しい料理の数々をありがとうございました!
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